ベネフィットとは
マーケティングを学び始めた方にわかりやすくベネフィットをご説明します。
ベネフィットとは簡単に言えば「顧客にとっての価値」のことです。
顧客は「商品から得られる価値」に期待してその商品にお金を払い、手に入れようとするのです。
では「価値」とは何か?
それは「顧客の欲求を満たすもの」のことを指します。
例えば、Excelの教材で考えてみます。
Excel教材を購入しようとする人は以下のような欲求を持っていると想定されます。
- 仕事の残業時間を減らしたい
- つまらない作業時間を短縮したい
- 周りに仕事ができる人と思われたい、etc.
上記の「欲求」を満たしてあげることが「顧客にとっての価値」、つまりベネフィットとなります。
今回のExcelの教材の場合、以下の黄色マーカーが顧客にとってのベネフィットになります。
- 仕事の残業時間を減らしたい → 仕事の残業時間を減らせる
- つまらない作業時間を短縮したい → つまらない作業時間を短縮できる
- 周りに仕事ができる人と思われたい → 周りに仕事ができる人と思われる
価値の種類は、顧客の数だけ無数にある
ここまでお読みいただいた方は、もうお気づきかもしれませんが「顧客にとっての価値」は顧客の数だけ無数にあります。
当然といえば当然ですよね。
商品を購入するときに、全員がまったく同じ「欲求」を持っていることは稀です。
Excelの教材を購入する際にも様々な欲求があったように、その他の商品でも顧客が購入する際は様々な欲求があります。
だからこそ商品を売るときには、どの「欲求」を持っている人を狙うかを決めることが重要なんです。
万人に向けた商品は非常に魅力的に見えますが、物が溢れている今の時代で売るのは厳しいのです。
このことをマーケティング用語で「ターゲティング」と呼ばれているのですが、またの機会にご説明します。
2種類のベネフィット
ベネフィットには機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットの2種類があります。
商品が提供する物理的な価値のことを指します。
Excel教材の場合、機能的ベネフィットは「Excelの作業が早くなる」となります。
例えば、UNIQLOのヒートテックの機能的ベネフィットは「暖かい」、吉野家の機能的ベネフィットは「うまい、やすい、はやい」などが考えられます。
顧客の情動に訴えかける価値のことを指します。
商品の本来の価値とは、あまり関係のない価値になることが多いです。
Excel教材の場合、情緒的ベネフィットは「周りに仕事ができる人と思われる」となります。
Excel教材の本来の価値「Excelの作業が早くなる」とあまり関係のない価値になっていることがお分かりいただけるかと思います。
AppleのMacBookの情緒的ベネフィットは「MacBook使ってる自分イケてる」「お洒落な人だと思われる」「クリエイティブな人だと思われる」などが考えられます。
なんとなく2つの違いをイメージできましたでしょうか?
人気になっている商品は、機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットを高いレベルで満たしていることが多く、
AppleのMacBookなんて良い例です。
あなたの会社の商品の機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットは何か? をぜひ考えてみてください!

今回はベネフィットについてご説明しました。
マーケティングの基本中の基本ですので、ぜひ覚えていただけると嬉しいです!
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